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山吹

 

ヤマブキ

写真は損保谷に咲いている山吹

五月中旬頃を晩春というそうですが、その時期に咲く代表格。

オレンジ色に近い濃い黄色で、いわゆる山吹色といわれる華やかな花。

花の色が蕗に似て金色で美しいから「山ぶき」と呼ばれるようになったとか、しなやかに枝が風に揺れる様子から「山振」の名が付き、これが変じて「山吹」になったとか言われています。

この山吹、ギザギザした葉に五つの花弁をつけるのですが、八重桜(牡丹桜)のようなものもあります。

八重山吹八重山吹と言われ、普通の山吹と違い実を付けないことで有名です。

山吹の話を長老にしたところ、昔、次のような歌を学校で習ったとのこと!

七重八重 花は咲けども山吹の実の一つだに なきぞ悲しき

この句に関して「山吹伝説」と言われているのがあります。

室町時代の武将「太田道灌」が父を尋ねていく途中、突然の雨に遭い、農家で蓑を借りようと立ち寄ったところ、娘が出てきて一輪の山吹の花を差し出しました。

蓑を借りようとしたのに、花を差し出されたことに道灌は腹を立て、この事を後で家臣に話すと、これは先ほどの歌にひっかけたもので、山間の茅葺の家でありますが、貧しくて蓑(実の)ひとつ持ち合わせないことを奥ゆかしき答えたものと教わりました。

この歌は勅撰和歌集(天皇や上皇の命により編集された歌集)である「後拾遺和歌集」の中にあり、この古歌をしらなかったことを道灌は恥じて、それ以降歌道に励んだそうです。

どこのお家も、一見華やかに見えますが、内情は色々抱え大変だということかな?

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